岩波講座 東南アジア史 第7巻
岩波書店より、池端雪浦編『岩波講座東南アジア史第7巻 植民地抵抗運動とナショナリズムの展開』が出版されました。「19世紀末から1930年代にかけての時代は、欧米列強による植民地支配の全盛期であったが、同時にこの時代は、東南アジアの人々が植民地体制を廃絶して「われわれの国民国家」の樹立をめざしたナショナリズムの時代でもあった。本巻は、後者に焦点をあてて、その多様な展開をあとづけるとともに、この時代から現代へ引き継がれたさまざまな課題を読み解く」(帯より)。私は第5章「米国植民地下の国民国家形成で、米国による再植民地化と国民国家形成が同時に進行する「奇妙な」歴史過程を、宗主国・米国の特殊な性格や、自治化・無関税貿易政策のもとに形成されたフィリピンの国民的空間(ナショナル・スフィア)の性格に注目して論じました。
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