日比FTA協定批准難航か 上院から批判

日本へのフィリピン人介護士(ケア・ワーカー)受け入れで注目を浴びた日比FTA協定ですが、条約批准権限をもつフィリピン議会上院で、産業廃棄物のフィリピンへの「輸出」を認めることなどをめぐって批判の声が強まっているようです。わずか24名で構成されるフィリピン議会上院が、とくに外交政策・条約をめぐってもっている強い権限は、どの政権にとっても泣き所となってきました。1院政議会と議院内閣制への移行を目論むアロヨ政権が推進している改憲論も、その背景のひとつにはこの上院問題があります。一方で産業廃棄物を日本がフィリピンに垂れ流していることへの批判はもっともです。この問題はどのように展開してゆくのでしょうか。FTAを成功させるためにフィリピン大使となったといっても過言ではない山崎大使にも頭の痛いところでしょう。

フィリピン・デイリー・インクワイアラー記事

サンチャゴ上院議員、アロヨ政権にFTA協定見直し求める 2006/11/1

アロヨ政権FTA協定批准で上院をバイパスするのではないかとの懸念の声 2006/11/11