和解と忘却――戦争の記憶をめぐる日本・フィリピン関係の光と影―― (1)和解と忘却

    (2015年12月27日転載) (注)本稿は岩波書店『思想』2005年12月号掲載論文をあらたにウェッブ掲載用に改題・改稿したものです 1 はじめに 2005年・戦後60年を迎えた北東アジアの国際関係は、ふたたび、歴史教科書や小泉純一郎首相の靖国参拝を焦点とする「歴史問題」で混迷を深めた。 この問題では、近隣諸国の理解を得られない小泉首相や日本人の独断的な行動や説明不足が批判されているのであるが、視点を変えると、近隣諸国の側にも日本との対話方法をめぐるとまどいがあるように思われる。はたしてアジア諸国は日本のふるまいに対してどんなメッセージを発してきたのだろうか、また、発するべきなのだろうか?この観点から注目できる国のひとつが、戦後日本(人)への語りかけ方という点で劇的な変化を見せてきた国、フィリピンである。小論では、その変化のあり方を検討することによって、アジア諸国と戦後日本の対話――あるいは対話の欠如――の構図の一端を浮かび上がらせてみたい。

和解と忘却――戦争の記憶をめぐる日本・フィリピン関係の光と影―― (2)忘却への抗議と山崎隆一郎大使の謝罪

(2015年12月27日転載) (注)本稿は『視覚表象と文化的記憶』所収論文の一部をウェッブ掲載用に改題・改稿したものです 1.対象喪失論と慰霊問題  (1)で述べてきたように、「慰霊の平和」は、日比関係が敵対から友好へ転換してゆく課程で政府間外交にはできない非公式の外交資産を築いてきた。しかし、より近年の展開は、日比間の「慰霊の平和」に内在する――記憶の抑圧と忘却という――問題点を明らかにしつつある。

日テレnews every.戦後70年 「いま、わたしがいる理由(わけ)」渡部絵美さんとフィリピン(2015.12.21)

日テレnews every.戦後70年 「いま、わたしがいる理由(わけ)」渡部絵美さんとフィリピン(2015.12.21)

私が取材・番組制作に協力しました、プロフィギュア・スケーター渡部絵美さんの父・渡部純一さん(昭17学、2005年没)と妻・リディアさんの戦時下ネグロス島での恋愛と結婚が下記ウェブサイトで紹介されています。 日本テレビ news every.戦後70年企画 「いま、わたしがいる理由(わけ)〜家族が見た戦争の記憶〜」 2015年12月21日オンエア 日本兵とフィリピン人女性 国境を越えた恋 ●渡部絵美(プロフィギュアスケーター)×母・渡部リディア http://www.ntv.co.jp/every/70th/2015/12/post-22.html

カール・チュアさん(アテネオ・デ・マニラ大学)講演会のお知らせ(11月6日)

カール・チュアさん(アテネオ・デ・マニラ大学)講演会のお知らせ(11月6日)

アテネオ・デ・マニラ大学歴史学科教員で日本研究プログラム主任のカール・チュアさんが来日して一橋大学大学院社会学研究科・平和と和解の研究センターで講演します。どなたでも参加できます(事前申込み不要)。 お問い合わせ先:中野聡 (nakano.satoshi@r.hit-u.ac.jp) 講演題:第二次世界大戦を学ぶ/現代フィリピン児童文学のナラティヴ/ Learning about World War II: Narratives from Contemporary Children’s Literature in the Philippines 日時:2014年11月6日(木曜日)午後4時20分〜午後6時 場所:一橋大学東キャンパス第3研究館3F共用会議室(JR国立駅徒歩8分) 地図:右記 URL で表示される地図の47番の建物です http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/ 使用言語:発表英語・ディスカッションは日本語・英語併用

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